相続財産とは?対象になる財産の基礎知識と調査方法
こんにちは。東京は多摩地区八王子市の「感情を翻訳する行政書士」伊橋です
大切なご家族が亡くなったとき、残されたご家族が向き合うことになるのが「相続」です。
相続と聞くと、自宅や土地、預貯金などを受け継ぐことを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。しかし、実際の相続では、財産を受け継ぐだけでなく、借金や未払い金などの負担も引き継ぐ場合があります。
また、「何が相続財産になるのかわからない」「亡くなった親の財産をどこから調べればよいのか」「家族同士でもめずに手続きを進めたい」といったお悩みも少なくありません。
相続財産を正しく把握することは、相続手続きを円滑に進め、ご家族の将来を守るための大切な第一歩です。
この記事では、東京都八王子市をはじめ、多摩地区で相続に関するご相談をお考えの方に向けて、相続財産の意味や対象となる財産、調査方法、注意点について、伊橋行政書士の視点からやさしく丁寧に解説します。
相続財産とは?まず知っておきたい基本的な意味
相続財産とは、亡くなった方(被相続人)が生前に所有していた財産や、法律上引き継がれる権利・義務のことをいいます。
民法第896条では、相続人は原則として、被相続人の財産に属する一切の権利義務を承継すると定められています。ただし、亡くなった方だけに認められていた一身専属的な権利や義務は引き継がれません。
つまり、相続財産には、預貯金や不動産などの「プラスの財産」だけでなく、借金や未払い金などの「マイナスの財産」も含まれます。
相続を考える際には、財産がどれくらいあるのかだけでなく、どのような種類の財産や負債が存在するのかを確認することが大切です。
相続財産に含まれるプラスの財産とは?
プラスの相続財産とは、経済的な価値を持ち、相続人が受け継ぐことのできる財産を指します。
現金・預貯金などの金融資産
代表的なものとして、現金、普通預金、定期預金、株式、投資信託、国債などがあります。
銀行口座については、亡くなった方が利用していた金融機関を確認し、相続開始時点の残高などを調査します。
最近では、インターネット銀行やネット証券を利用している方も増えているため、通帳が見つからない場合でも注意が必要です。
土地・建物などの不動産
自宅の土地や建物、マンション、賃貸物件、農地、山林なども相続財産に含まれます。
八王子市や多摩地区では、長年ご家族が所有してきた土地や、親世代から引き継がれてきた不動産が相続の対象となることもあります。
不動産は預貯金と異なり、簡単に分割できないため、誰が取得するのか、売却するのかなどを慎重に考える必要があります。
その他の財産や権利
自動車、貴金属、骨董品、貸付金、著作権などの財産上の権利も、相続の対象となる場合があります。
また、暗号資産などのデジタル資産についても、相続財産として確認が必要です。
財産の種類が多い場合には、見落としを防ぐためにも、資料を整理しながら調査を進めることが重要です。
借金や未払い金も相続財産に含まれる?
相続で特に注意したいのが、マイナスの財産です。
亡くなった方に住宅ローン、金融機関からの借入金、未払いの医療費、税金などが残っていた場合、これらの債務も原則として相続の対象となります。
例えば、預貯金が500万円残っていても、借金が800万円ある場合には、相続によって経済的な負担が生じる可能性があります。
そのため、プラスの財産だけを確認して遺産分割を進めることはおすすめできません。
相続放棄と限定承認という選択肢
借金などの負担が大きい場合には、相続放棄や限定承認を検討することになります。
相続放棄は、家庭裁判所で手続きを行うことにより、原則としてプラスの財産もマイナスの財産も引き継がない制度です。
限定承認は、相続によって得た財産の限度で債務を弁済する制度で、相続人全員が共同して行う必要があります。
いずれも原則として、自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内という期間制限があります。
財産の処分などによって相続放棄が認められなくなる場合もあるため、判断に迷うときは、早めに弁護士などの専門家へ相談することが大切です。
生命保険金や死亡退職金は相続財産になる?
生命保険金や死亡退職金については、通常の相続財産とは異なる取り扱いになる場合があります。
生命保険金の取り扱い
生命保険の死亡保険金は、受取人が指定されている場合、原則としてその受取人固有の財産となり、遺産分割の対象にはなりません。
ただし、亡くなった方が保険料を負担していた場合などには、相続税の計算上「みなし相続財産」として扱われることがあります。
つまり、遺産分割の対象となる財産と、相続税が課税される財産は必ずしも同じではありません。
死亡退職金の取り扱い
死亡退職金についても、勤務先の就業規則や退職金規程、受給権者の定めなどによって取り扱いが異なります。
税務上は、一定の死亡退職金がみなし相続財産として扱われる場合があります。
契約内容や規程を確認し、必要に応じて税理士などに相談することが安心につながります。
相続財産に含まれないものとは?
亡くなった方に関係するものが、すべて相続財産になるわけではありません。
例えば、扶養を受ける権利など、本人だけに認められている一身専属的な権利は相続されません。
また、お墓や仏壇などの祭祀に関する財産は、一般的な遺産分割とは異なる民法上のルールによって承継されます。
祭祀財産は原則として相続税の非課税財産ですが、商品や投資対象として所有するものなどは取り扱いが異なる場合があります。
財産の名称だけで判断せず、その法的な性質や契約内容を確認することが大切です。
相続財産の調査はどのように進める?
相続財産を正確に把握するためには、資料を集め、財産の内容を一つずつ確認していく必要があります。
預貯金や有価証券を確認する
通帳、キャッシュカード、金融機関からの郵便物、取引報告書などを手がかりに、取引先を調べます。
必要に応じて、金融機関へ残高証明書などを請求します。
インターネット銀行や証券会社についても、電子メールや契約関係の書類などから利用状況を確認することがあります。
不動産の所有状況を確認する
不動産については、登記事項証明書、固定資産税の納税通知書、名寄帳などが調査の手がかりになります。
八王子市内に不動産がある場合も、所有者や所在地、持分などを確認することが重要です。
なお、相続による不動産の名義変更は司法書士などの専門分野となります。
借入金や未払い金を確認する
借入金については、契約書、返済予定表、金融機関からの通知などを確認します。
必要に応じて信用情報機関への情報開示を検討することもあります。
相続財産の調査は、プラスの財産とマイナスの財産を合わせて行うことが基本です。
財産目録を作成するメリット
相続財産の調査結果を一覧にまとめた書類を「財産目録」といいます。
財産目録には、不動産の所在地、預貯金の金融機関名や残高、有価証券の内容、借入金などを整理して記載します。
財産目録を作成することで、相続人全員が財産の全体像を共有しやすくなります。
また、遺産分割協議を進める際の基礎資料となり、財産の見落としや認識の違いを防ぐことにもつながります。
伊橋行政書士は、業務範囲内で相続財産の調査や財産目録の作成を支援することができます。
相続財産を分けるときに注意したいこと
相続財産を誰がどのように受け継ぐかは、遺言書の有無や相続人の状況によって異なります。
遺言書がない場合には、原則として相続人全員による遺産分割協議を行います。
特に不動産については、取得する方だけでなく、ほかの相続人の意向も確認しながら進めることが大切です。
相続手続きには期限がある
相続税の申告が必要な場合、原則として相続開始を知った日の翌日から10か月以内に申告・納税を行う必要があります。
また、2024年4月1日から相続登記が義務化され、原則として相続による不動産取得を知った日から3年以内に申請する必要があります。遺産分割が成立した場合には、別途その成立日から3年以内の登記義務が生じることもあります。
手続きごとに期限や必要書類が異なるため、早めに全体の流れを整理しておくと安心です。
八王子市・多摩地区で相続財産について行政書士に相談するメリット
相続手続きは、戸籍の収集、相続人の確認、財産調査、遺産分割協議書の作成など、さまざまな作業が必要になります。
ご家族を亡くされた直後は、気持ちの整理もつかない中で、多くの書類や手続きに向き合わなければならないことがあります。
行政書士は、相続人調査、財産目録の作成、相続人間で合意が成立した内容に基づく遺産分割協議書の作成など、法律で認められた範囲の業務を通じて手続きを支援します。
相続人同士に争いがある場合の代理交渉は弁護士、相続登記は司法書士、相続税の申告は税理士が担当するなど、必要に応じて専門家が連携することも重要です。
「感情を翻訳する行政書士」が大切にしたいこと
相続は、財産を分けるだけの手続きではありません。
そこには、亡くなった方への思い、ご家族それぞれの生活、長年積み重ねてきた関係があります。
同じ財産であっても、相続人によって受け止め方が異なることは珍しくありません。
「感情を翻訳する行政書士」として大切にしたいのは、書類に記載する内容だけでなく、その背景にあるお気持ちにも丁寧に耳を傾けることです。
不安や疑問を一つずつ整理し、法律上必要な手続きとご家族の思いをつなぐことが、安心できる相続への第一歩になると考えています。
まとめ|相続財産を正しく知ることが円満な相続につながる
相続財産には、預貯金や不動産などのプラスの財産だけでなく、借金や未払い金などのマイナスの財産も含まれます。
また、生命保険金や死亡退職金など、民法上の取り扱いと税務上の取り扱いが異なるものもあります。
相続手続きを円滑に進めるためには、財産を正確に調査し、財産目録を作成したうえで、相続人全員が必要な情報を共有することが大切です。
そして、相続は財産だけでなく、ご家族の気持ちにも関わる大切な節目です。
東京都八王子市・多摩地区で、相続財産の調査、財産目録の作成、遺産分割協議書の作成などについてお悩みの方は、伊橋行政書士などの専門家への相談をご検討ください。
一つひとつの不安を丁寧に整理し、ご家族が納得できる相続手続きを目指していくことが大切です。
財産を整理することは、亡くなった方の思いを受け止め、残されたご家族のこれからを考えることにもつながります。
【お問い合わせ・無料相談】
「八王子多摩相続遺言お悩み相談所」(伊橋行政書士法務事務所内)
TEL 042-678-5225
<財産だけでなく、想いも未来へ>
感情翻訳家行政書士
伊橋行政書士法務事務所