【実例付き】八王子市で相続廃除を遺言で行う際のポイントを行政書士が解説
相続の場面では、時に「ある相続人を財産の受け取り対象から外したい」という強い意思が生まれることがあります。これを実現するための制度が「相続廃除(そうぞくはいじょ)」です。
この記事では、八王子市で実際にあったケースをもとに、遺言で相続廃除を行う方法と注意点について、伊橋行政書士の視点からわかりやすく解説します。
相続廃除とは?その基本を押さえよう
相続廃除とは、被相続人(亡くなる方)が、特定の相続人の「相続する権利」を失わせる制度です。特に「遺留分」を持つ推定相続人(主に子、配偶者、父母など)を対象に行われるケースが多く見られます。
この制度が認められるのは、以下のような重大な理由がある場合に限られます。
- 被相続人に対する虐待
- 被相続人に対する重大な侮辱
- 著しい非行など、著しく信義に反する行為
これらの事情を家庭裁判所が認めた場合に限り、相続廃除は認められます。
八王子市での事例:息子を遺言で廃除したいという相談
ここでは、八王子市に住むAさん(70代・男性)からの相談事例をご紹介します。
◆相談内容
Aさんには長男と長女がいます。長男は過去にAさんへ暴力をふるい、金銭トラブルも絶えず、家族関係は完全に断絶状態。
Aさんは「自分の死後、長男には一切相続させたくない」と考え、遺言で相続廃除をしたいと八王子市内の伊橋行政書士法務事務所に相談されました。
遺言による相続廃除の方法
遺言で相続廃除を行うためには、次のような手順が必要です。
① 相続廃除の意思を遺言書に明記
公正証書遺言や自筆証書遺言などで、「○○を相続廃除する」と明記する必要があります。
② 遺言執行者の指定
遺言で相続廃除をする場合、遺言執行者を指定することで、死後に家庭裁判所へ廃除の申立てを行ってもらえます。行政書士や弁護士が指定されることが多いです。
③ 家庭裁判所による判断
遺言の内容をもとに、遺言執行者が家庭裁判所に廃除の申立てを行います。
裁判所は実際の事情を調査し、廃除が妥当であると判断した場合に限り、相続廃除が認められます。
相続廃除を遺言で行う際の3つのポイント
1. 証拠の確保が重要
廃除の理由が「暴力」「侮辱」などである場合、**客観的な証拠(診断書、警察への通報履歴、録音データなど)**を残しておくことが重要です。
2. 感情的になりすぎない文章表現
遺言は法的な書類であるため、冷静かつ事実に基づいた記載が必要です。感情的な表現ばかりだと、裁判所に廃除が認められにくくなる可能性があります。
3. 専門家に相談する
相続廃除は法的に複雑な制度のため、行政書士や弁護士などの専門家に相談することが成功のカギです。書類の作成、証拠の収集、家庭裁判所への対応など、専門的なサポートが必要となります。
八王子市で相続廃除を考える方へ:地域密着型サポートの強み
八王子市は高齢者の世帯数が多く、相続に関するトラブルも少なくありません。特に家族間での不仲や疎遠が長引くと、「あの人には遺産を渡したくない」という強い意志が芽生えることもあります。
地域に密着した伊橋行政書士法務事務所であれば、八王子市の官公署の運用傾向や書類の作法に熟知しているため、スムーズな対応が可能です。
よくある質問(行政書士の視点から)
Q1. 相続廃除が認められなかったらどうなりますか?
→ 相続廃除が認められなかった場合、その相続人には通常通り相続権が残ります。そのため、証拠や記載内容の精度が非常に重要です。
Q2. 相続廃除と遺言による「遺産を与えない」ことはどう違いますか?
→ 「相続廃除」は相続権自体を失わせる強い効力がありますが、単に「遺産を与えない」と書いても遺留分を請求されるリスクがあります。
廃除であれば、遺留分請求も回避できます。
まとめ:遺言による相続廃除は慎重に進めましょう
遺言による相続廃除は、感情だけでなく法的な裏付けと正しい手順が求められる制度です。八王子市でも、相続トラブルを未然に防ぐためにこの制度を活用するケースが増えています。
「どうしても財産を渡したくない相手がいる」「家族関係に深い溝がある」という方は、ぜひ一度、「八王子多摩相続遺言お悩み相談所」などの専門家にご相談ください。
八王子市対応|行政書士へのご相談はこちら
当事務所では、八王子市を中心に、相続・遺言に関するご相談を多数承っております。初回相談は無料。秘密厳守で対応いたします。
📞 お問い合わせ:042-678-5225
📩 メール相談:shikinka2@jcom.zaq.ne.jp
「相続廃除をしたいけど、何から始めればいいのか分からない」
そんな方もお気軽にご連絡ください。