急に肌寒くなってきましたね。
相続というと、多くの人がまず考えるのは、財産を誰がどのように受け取るかということではないでしょうか。
財産の分け方が決まれば、本当に相続は終わりなのでしょうか
預貯金や不動産などを、誰が、どれだけ受け取るのか。
もちろん、それは大切なことです。
相続人が話し合い、合意した内容を「遺産分割協議書」として残すことにも、大きな意味があります。
しかし、私は思うのです。
書類の上では話がまとまっていても、心の中には、まだ言葉にならない思いが残っているかもしれません。
私は、そうした思いにも目を向ける伊橋行政書士でありたいと考えています。
私が何より大切にしたいのは、本人の意思です
相続や遺言について考えるとき、私がまず大切にしたいのは、本人の意思です。
その人が何を望み、なぜそう考えているのか。
そこを丁寧に理解することが、専門家としての出発点だと思っています。
例えば、親が特定の子どもに多くの財産を残したいと考えているとします。
その背景には、長年支えてくれたことへの感謝があるかもしれません。
あるいは、その子どもの将来を心配する気持ちがあるのかもしれません。
もちろん、理由は人それぞれです。
だからこそ、表面的な言葉だけで判断したくありません。
「なぜ、そうしたいと思われたのですか」
その問いを大切にしたいのです。
本人の意思を尊重するとは、単に希望を聞いて、そのとおりに書類を作ることだけではないと思います。
その意思の背景にある人生や価値観にも、敬意を払うこと。
私は、それを大切にしたいと考えています。
家族には、家族それぞれの思いがあります
一方で、本人の意思を尊重することは、家族の気持ちを無視することではありません。
同じ家族であっても、歩んできた人生は違います。
親の近くで生活を支えてきた子どももいれば、遠く離れた場所で自分の生活を守ってきた子どももいるでしょう。
それぞれに事情があり、言い分があり、簡単には言葉にできない感情があります。
私は、そうした気持ちにも耳を傾けたいと思っています。
ただし、家族全員の考えを無理に一つにしたいわけではありません。
人の気持ちは、そう簡単に一致するものではないからです。
大切なのは、誰かの気持ちを正しいと決めつけることでも、誰かの思いを否定することでもありません。
まずは、それぞれがどのような思いを抱えているのかを理解しようとすること。
そこから始まるのではないでしょうか。
理解することと、賛成することは違います
私は、相続において、家族全員が同じ気持ちになる必要はないと考えています。
例えば、親が望んでいる財産の残し方について、子どもたちが必ずしも賛成するとは限りません。
それでも、親がなぜそのように考えたのかを知ることには意味があると思うのです。
「そういう思いがあったのか」
「そんなふうに考えていたとは知らなかった」
たとえ結論への賛否が変わらなくても、相手の気持ちを知ることで、見え方が変わることはあるのではないでしょうか。
そして、意見が違うからといって、相手の思いまで否定する必要もないはずです。
もちろん、遺産分割協議では、相続人全員が自分の意思で合意することが必要です。気持ちを理解しただけで、法的な合意が成立するわけではありません。
それでも私は、合意に至るかどうかとは別に、相手の思いを理解すること自体にも価値があると考えています。
私が「感情翻訳家行政書士」として大切にしたいこと
私が考える「感情翻訳」とは、本人と家族、それぞれの気持ちを整理することです。
人は、自分の気持ちをいつも上手に言葉にできるわけではありません。
本当は感謝しているのに、うまく伝えられない。
心配しているからこそ、強い言葉になってしまう。
自分の思いを理解してほしいのに、どう説明すればよいかわからない。
そんなこともあると思います。
私は、言葉の表面だけではなく、その奥にある思いにも耳を傾けたいのです。
ただし、私が勝手に誰かの本音を決めつけたり、本人の代わりに気持ちを作り上げたりするわけではありません。
本人が何を考え、何を伝えたいのかを丁寧に確認する。
家族それぞれの思いにも、できる限り敬意を払う。
そして、本人が望む範囲で、その思いが適切に理解されることを大切にする。
それが、私の考える感情翻訳です。
違いをなくすのではなく、違いを理解し、認め合う。
私は、そのような姿勢で人と向き合っていきたいと思っています。
遺産分割協議書に書かれないものも、大切にしたい
遺産分割協議書には、相続人が合意した財産の分け方などを記載します。
そこには、書面としての正確さが求められます。
しかし、その書類ができるまでに、家族が何を考え、どんな気持ちで向き合ってきたのかが、すべて記載されるわけではありません。
感謝も、戸惑いも、迷いも、家族への思いも。
書類には表れないものが、たくさんあるはずです。
だからといって、それらが大切ではないということにはなりません。
私は、書類に記載する内容を正確に整えることと、その背景にある人の思いを大切にすることは、両立できると考えています。
遺産分割協議書を作成する仕事に携わるからこそ、書類の向こう側にいる人たちのことを忘れたくありません。
財産だけでなく、家族のこれからにも目を向けたい
相続の手続きには、いつか区切りが訪れます。
しかし、家族の人生は、その後も続いていきます。
相続を終えた後も、親子やきょうだいとしての関係が続くこともあるでしょう。
だからこそ私は、目の前の財産の分け方だけではなく、その先にある家族のこれからにも目を向けたいと思っています。
もちろん、専門家が家族の気持ちをすべて理解できるわけではありません。
家族の関係を必ず良くできるわけでもありません。
それでも、本人の意思を大切にし、家族それぞれの思いにも耳を傾けることはできます。
私は、その姿勢を忘れたくありません。
そう考えています。
私が目指す行政書士の姿
私は、書類を完成させることだけを仕事の目的にしたくありません。
本人の意思を尊重すること。
家族それぞれの気持ちにも耳を傾けること。
意見が違っていても、互いの思いを理解し、認め合うことの大切さを忘れないこと。
そして、財産だけでなく、家族のこれからにも目を向けること。
それが、私の目指す「感情翻訳家行政書士」の姿です。
遺産分割協議書に書かれるのは、合意した内容です。
けれど、その一枚の書類の向こう側には、一人ひとりの人生があります。
その思いを胸に、これからも一つひとつの仕事に向き合っていきたいと思います。
【お問い合わせ・無料相談】
「八王子多摩相続遺言お悩み相談所」(伊橋行政書士法務事務所内)
TEL 042-678-5225
<財産だけでなく、想いも未来へ>
感情翻訳家行政書士
伊橋行政書士法務事務所